最近、室外の香料等で苦しいという市民が増えて、メデイアも化学物質過敏症として取り上げた。被害の原因の詳細は不明である。他方、一般人が環境中のイソシアネートでアレルギーを起こしていることが見出されている。イソシアネートは多数の種類があって、ごく薄い濃度でも強い毒だ。国際的な問題になっている。環境中の濃度と病態は明らかでない。この影響を抑えるため早急な対策が必要かもしれないので、発生源と症状とをアンケートで調査し、各種イソシアネートとプレポリマー全体の濃度を比色による簡易分析器で調べた。揮発性有機化合物の全量TVOCもチェックした。香料を含む微粒子をデジタル光学顕微鏡で観察した。この研究でイソシアネートが一般環境にある各種製品からくることが確かめられた。物品からの濃度は25℃以上で増加した。香料を含む多数の微粒子が近隣から飛来し、覆っている被膜が破れて香料を放出した。生活環境で、TVOCとは関係なく広汎にあるイソシアネートが健康に影響する。最近急速に新種の化合物が開発され商品の健康影響も増えた。多様な新製品の合成樹脂から発生するイソシアネート等強毒性化合物に対策が必要と思われる。