報文
内田義之1), 冨田重行2), 冨田学3), 斎藤智子3), 森上輝2), 森上展安2), *津谷裕子3)
1)医療法人社団重陽 さんくりにっく
〒178-0062 東京都練馬区大泉町1-28-2
電話03-3924-0101 ファクシミリ03-6763-0210
2)特定非営利活動法人化学物質による大気汚染から健康を守る会・VOC研
〒102-0074 東京都千代田区九段南3-4-5フタバ九段ビル3階
電話03-3264-1271 ファクシミリ03-3264-1275
3)特定非営利活動法人化学物質による大気汚染から健康を守る会・茨城事業所
〒300-0845 茨城県土浦市乙戸南1-8-2
電話080-6593-2768 ファクシミリ029-843-3845
New health impact chemicals― Especially rapid increase in isocyanate
Yoshiyuki UCHIDA1), Shigeyuki TOMITA2), Manabu TOMITA3), Satoko SAITO3), Akira MORIGAMI2), Nobuyasu MORIGAMI2), Yuko TSUYA3)
1)Medical Corporation JOUYOU SANKURINIKKU
1-28-2, Ohizumimachi, Nerima, Tokyo, 178-0062
2)NPO Toxic Volatile Organic Compounds In The Air Research Association
3-4-5, Kudanminami, Tiyoda,Tokyo, 102-0074
3)NPO Toxic Volatile Organic Compounds In The Air Research Association IBARAGI
1-8-2, Otutominami, Tuchiura, Ibaragi, 300-0845
SUmmary
Recently, the number of citizens who suffer from outdoor fragrances has increased, and media reports as chemical sensitivity. Details of the cause of the damage are unknown. On the other hand, considerable citizens has been found to be causing the allergy with an isocyanate in the environment. Isocyanates are including a lot of kinds of compounds, and they are highly toxic even at especially low concentration. It has become an international issue. The relationship between environmental concentrations and pathophysiology is unclear. Since immediate countermove might be necessary to suppress this effect, the source and symptoms are investigated in our questionnaire, and examined the total concentrations of various isocyanates total their pre-polymers with a simple analyzer using colorimetric tape. The total amount of volatile organic compounds TVOC was also checked at every minutes. The microcapsules containing the fragrance were observed with a digital optical microscope. In this study, it was confirmed that isocyanates were generated from various articles in general environment. The concentration from the articles increased above 250C. It is observed that numerous fine particles containing fragrances came fly from neighborhood, then their covering film was broken spouting fragrances. In the living environment, the widely distributed isocyanates affects health regardless of TVOC. Recently, new compounds have been rapidly developed and the health effects of commodities have increased. It seems necessary to take measures against highly toxic compounds such as isocyanates generated from various new synthetic resins.
Key words: isocyanate, questionnaire, direct analysis, digital _microscope
本文
1.はじめに
身近な環境における商品はたえず開発され続け、その材料も新しいものに変わり続けている。それが人に影響している可能性がある。欧米においては特に近年職場のみならず一般環境にも広がったイソシアネートについて健康影響が懸念され、2013年には国際会議(ISOCYANATES AND HEALTH: PAST, PRESENT AND FUTURE, CIRPD. )が開かれ、また米国環境庁EPAにおいては2015年にトリレンジイソシアネート及びメチルフェニレンジイソシアネートに対するアクションプランが発表された1,2)。
イソシアネートについては新しい分析評価方法TRIG注1)による環境基準を決めたところもある。イソシアネートは種類が多いが、イソシアネート基合計濃度TRIGで、長期吸入標準濃度RfC注2)は0.01 ppbとトルエンのRfC 70 ppbに比べて特段に希薄な空気によって有害な化合物である。健康を守るための簡易分析法も普及している3)。
当研究は地球環境基金の助成を受け、我が国において化学物質の健康影響はどうなっているだろうかと、環境のイソシアネートの分析調査および簡単なアンケートを実施した。分析は、欧米において1970年代から広く普及していた呈色分析マーカリ法利用の簡易分析器のChemKeyTLD-1および改良型SPM-Flex(どちらもHONEWELL社製)を用いた。参考のために揮発性有機化合物濃度TVOCを簡易分析機ATMOTUBEで測った。アンケートで多数者の原因であり、イソシアネート汚染源の一つと考えられる柔軟剤消臭剤の香料保護微粒子の様子をデジタル光学顕微鏡(斎藤光学製)で観察した。
それらの結果、市民が現在苦痛を感じている身近な物件は、いずれもイソシアネートを放散させるものであり、環境全体にイソシアネートが長期吸入標準濃度RfCを超えた汚染として広がっていることが初めて分かった。この研究での分析は手始めに実施したものにすぎず、今後は多くの機関で全国的、多面的に調査して早急に対策することが必要であろうと思われた。
2.方法
2.1 環境影響調査
環境化学物質が市民の健康状態に影響している状況を調べるために行ったアンケートの質問は、
1.空気のせいで体調不良の有無
2.何で体調不良が起きるか
3.原因を起こした人
4.環境への関心(生物に影響観察)
5.本人の症状
6.本人状況(年齢、住居環境、地域)
であった。
配布は付近地域の全戸郵便受けに投函400枚、国立研究所OB名簿全部に200枚、セミナー参加者に40枚であり、回収は着払いの封書郵送であった。回答総数は223人であった。
2.2 汚染物質濃度測定
イソシアネート簡易測定はHONEWELL社製SPM-Flexを用い1秒ごとの自動記録データを整理した。原理は試薬テープに着色する濃度をレザー光で測定し変化率を検量線で濃度に換算する方法である。その形状をFig 1に示した。
他に、揮発性有機化合物合計濃度TVOCを掌サイズモニター・ATMOTUBEで1分ごとにアンドロイドで読み取ってエクセルに送信記録した。物品からの放出イソシアネートをモニターするにはガラス容器(直径20㎝、長さ25㎝)に品物を入れ、空気を測定器の吸気・排気と還流させながら測定し、40℃までの加温には外周に巻いた加温シートに通電した。
注1:TRIGとは、モノマーだけでなくいろいろなタイプや種類の混合イソシアネートが普通なのでイソシアネート基の合計濃度TRIG(Total Reactive Isocyanate Group Concentration)で評価する方向である。英国などEUやアジアの一部でも職場環境規制に採用している。長期TRIG:0.02 mg/m3.
注2:RfCとは、毒性統計データから居住環境での規制濃度計算方法のひとつで従来よりも洗練された方法である。
3.結果
3.1 アンケート
アンケートの結果、回答者の基礎状況はFig.2のようであって、環境が健康に影響あると感じているものとないと感じているものの間に大きな差はなかった。
健康影響を感じたのは、Fig.3のようで、除草剤、殺虫剤、柔軟剤、洗剤、消臭剤、道路工事、内装、住宅改修工事等が多く、その他の日用品や種々の工事、農業用品も不具合を生じる場合があった。これらはいずれもイソシアネートを放散する場合が多い。これら原因物件を用いたのは本人の場合も業者や家族による場合もあった。
回答者の症状はFig.4のようであった。多い順に鼻水など、目の刺激感など、喉の痛みなど、というように空気を直接受ける器官の不具合が最も多く、それに関連して咳など空気を吸い込む呼吸器の不具合も多かった。呼吸器不良での酸素不足が関連するかもしれないが、頭痛、だるい等の中枢神経かと思われる症状も多い方であった。
3.2 環境化学物質調査
住宅団地(千葉県印西市)の中でシロアリ駆除剤(ピレスロイドをイソシアネート・マイクロカプセル包埋)を床下に散布した隣家で、家族全員が喘息などの健康影響で住めなくなり、依頼によってイソシアネートを調査した。かねがねその反対側の隣家の洗濯による香料が連日苦痛だったというので家の周辺を回ったのを出発点として、同団地を走りながら3軒の家に寄って庭と室内を測り、団地を出て利根川を渡り、幹線道路をつくば市入り口まで走って連続測定した。途中よった家は前日に隣家が蚊取り線香を焚いた家、川崎病の子供がいる家、半年前に隣家がシロアリ駆除剤をまいた家であった。どの家でも室内ではイソシアネートが零であった。利根川の橋の上で交通渋滞してもイソシアネートはかえって低濃度であり自動車排気成分によりイソシアネートは増加しないことが確かめられた。
それ以来つくば市周辺の街並みを走ってイソシアネートを測定した。つくば市の東大通りを土浦市乙戸交差点から北上して最北部にある市の廃棄物処理場クリーンセンターとその近くの北部工業団地に寄りさらに北上して筑波山神社門前で折り返して、帰路は西大通を南下して市の外れまでイソシアネートを連続測定記録した。東大通りの南端から北端、さらに筑波山神社前までイソシアネートが検出されたのは北部工業団地の産廃処理施設周辺のみであったが、南下したときにはつくば市西大通に入って北端よりやや南の筑波記念病院付近からイソシアネート濃度0.4 ppbとなり以後は洞峰公園から1.0 ppbに上昇してつくば市南端まで西大通りではイソシアネートが途切れることがなかった。
西大通りの汚染源を突き止めようと西側に新規大規模開発されたつくばエクスプレス周辺までの新しい舗装道路を走り回り、人気ない畑の中の広い道路まで殆どどこでもイソシアネートが検出され、3か所の工業団地を回ったが工場で濃度が上がるところはどこにもなかった。ただ古くからの谷田部市街地中心交差点付近だけはイソシアネートが検出限界0.4 ppb以下の0.0 ppb指示であった。
比較のために古い街である土浦市も測定に走り回った。窓を開けた車中でのざっとした測定ではあったが、新しく開けた道路ではつくば市同様にイソシアネートがあり、古くからの街並みでは、自動車の混雑状態とは関係なく、工事中の近辺を除いてはイソシアネートが検出されず0.0 ppb指示であった。
身近にあって苦痛を感じる物を調べてみた結果をFig. 7に示す。a.手芸室の空気汚染で苦痛な人がいたのでそこで使っていた手芸用のテープ、b.新しく入手した香りが強くて着られないという作業着、c.隣接地の新築工事が苦しくて避難した留守宅のタオルを20℃以下の室温から40℃以下まで加温しながら雰囲気中イソシアネート濃度を調べたが、20℃以下ではイソシアネートはほとんど検出されず、25℃を過ぎるとイソシアネート濃度が増加した。
種々な化合物溶液商品中に香料を包埋して混入されていたと思われる微小粒子の形状には市販柔軟剤の顕微鏡観察で見出されたFig.8a1,a2のような液体を包む球状のマイクロカプセルと、多数の超微粒子を内包する角片塊状とに大別されるものがあった。
2階の比較的清浄なベランダで採取した空気中浮遊物質の主なものはFig.8b1に示すFig.8a1の抜け殻の皮だけのようなものと、Fig.8b1がさらに劣化して薄い皮になり切れ切れに残存した薄い部分になって間もなく消滅しそうなものもあった。
洗濯して室内乾燥した布の繊維にはa1に対応するc1、およびa2に対応するc2のような微粒子の付着が認められ、外出して移り香があったシャツ等にはd1のように萎んで変形した微粒子の付着が観察された。
4.考察
アンケート回答にも現れているような体調への影響が、文献資料をグラフ化したFig.9のように、化学物質種類の増加に並行した発病の増加という形でも表れている。現在の化合物のほとんど全部、約95%は50年前にはなかった種類、約70%は10年前にはなかった種類である。
新しい化合物は利用目的でこれまでになかった性質に作られた。各種の商品開発に積極的に利用され、利用性能が優れた化合物は市民に身近な環境に拡大しているに違いない。毒性もこれまでになかったもので、例えばTable1のイソシアネート(全身アレルギー毒性)やアクリルアミド(神経細胞中毒性)のように従来環境空気汚染の主物質であったトルエンや代表的毒物であった青酸カリに比べても、職場環境許容濃度で代表する毒性は桁違いな毒性の強さを示している4)。
化学物質種類の増加と並行してアレルギー性疾患や学習障害など中枢神経関与の疾病も、Fig.9に示すように化合物種類の増加と並行して急増した。旧来なかった利用性能が多岐にわたる利用価値がある材料として合成樹脂が際立っているので、それに関する化合物の健康影響が懸念され、2種のイソシアネートを含む12種類のアレルギー検査抗体を試作して一般市民の陽性率を調べた疫学研究が行われた。その結果ではFig Fig.10のように12種の化合物のうちの5種類にアレルギーがあり、その内には2種のイソシアネートにもトルエンジイソシアネートTDI:20%とヘキサメチレンジイソシアネートHDI:12%の陽性者があった5)。実用的には多種類のイソシアネートが開発利用されているのでそれらのどれかにアレルギーである者はこの数字よりもはるかに多数増加中であろう。イソシアネートのアレルギー症状は皮膚・粘膜の炎症や目の障害、中枢神経障害と呼吸器の喘息発症が多く、慢性的経過によって過敏性肺炎(間質性肺炎)に至ることもある。アナフィラキシーによって一度の暴露で生命に危険な場合も知られている6)。
イソシアネートなど合成樹脂原料化合物はポリマー重合の後は安全とみなされやすいが、実際は当研究で身近な環境に広く拡散していると実測されたように、また柔軟剤香料のカプセルが次第にやせ細り消滅していっていたように、ポリマーから放散されやすい低分子に劣化することが無視できない環境汚染を引き起こし、アンケートに見られるような健康影響を引き起こしていると考えられる。
イソシアネートの簡易測定で、精密な分析結果が得られたわけではないが、変動しやすい有害化合物の環境全般での存在の様子を知りえた。同様な希薄濃度で重大な健康影響を持つポリマー原料アクリルアミドも最近はイソシアネートと同様な身近な用途に広がり始めた7)。アクリルアミドはイソシアネートのような簡易測定器がないので確かめにくいが、測定できるイソシアネートの様子を目安に推定できる可能性がある。
従来、10 ppb以下の希薄な化学物質による健康影響は原因物質を特定せずに化学物質過敏症という定義の疾患として診断治療してきた。その定義はTable 2のようである8)。当研究のアンケート調査で確かめた環境化学物質による症状は、必ずしも従来定義が代表するようなものではなく、化合物種類による特有の毒性症状が明らかで、それぞれに適合する診断確定の方法も重症化予防や治療の方法も利用できるものである。1億5千万種もある化学物質全部を一律に健康対策することは不可能であるが、イソシアネートやアクリルアミドのように特別危険な化学物質についての対象を絞った対策で市民の重大な健康影響を防ぐことは実行しやすい筈である。
5.結論
この研究によって、特別に希薄でも有害なイソシアネートが環境に広く放散されていることが明らかとなった。現在市民が直面している環境化学物質健康影響は、原因製品は多様で不特定であっても原因化合物は不特定種類による過敏症ではなく、このような毒性が明らかな化合物によって引き起こされるものと考えられた。近年製品への応用がひろがった特に毒性が強い化合物に注意しての分析調査を早急に実施して被害拡大を防ぐ必要がある。
調査に当たっては、環境空気中の存在は時間的および空間的な変動が著しく影響因子も多様であるから、回数少なく長時間平均の精密の量を分析しても効果はなく、瞬間ごとの挙動を連続観測できる直読記録式分析器の利用を普及して、多数の測定者がさまざまな場所で継続的に毒性危険化合物を監視して安全対策を広く啓発することが社会を保つために有効であると思われた。
6.謝辞
この調査研究を長年にわたって実施できたのは高木仁三郎市民科学基金と地球環境基金による資金助成と運営指導のお陰であった。長年にわたり白川病院・野尻眞院長と柳沢幸雄東大名誉教授の支援をはじめNPO・VOC研究会とその周辺の皆様に暖かいご協力を頂いたこと深く感謝申し上げます。
要約
最近、室外の香料等で苦しいという市民が増えて、メデイアも化学物質過敏症として取り上げた。被害の原因の詳細は不明である。他方、一般人が環境中のイソシアネートでアレルギーを起こしていることが見出されている。イソシアネートは多数の種類があって、ごく薄い濃度でも強い毒だ。国際的な問題になっている。環境中の濃度と病態は明らかでない。この影響を抑えるため早急な対策が必要かもしれないので、発生源と症状とをアンケートで調査し、各種イソシアネートとプレポリマー全体の濃度を比色による簡易分析器で調べた。揮発性有機化合物の全量TVOCもチェックした。香料を含む微粒子をデジタル光学顕微鏡で観察した。この研究でイソシアネートが一般環境にある各種製品からくることが確かめられた。物品からの濃度は25℃以上で増加した。香料を含む多数の微粒子が近隣から飛来し、覆っている被膜が破れて香料を放出した。生活環境で、TVOCとは関係なく広汎にあるイソシアネートが健康に影響する。最近急速に新種の化合物が開発され商品の健康影響も増えた。多様な新製品の合成樹脂から発生するイソシアネート等強毒性化合物に対策が必要と思われる。
文献
1.U.S.Environmental Protection Agency: Toluene Diisocyanate & Related Compounds Action Plan. RIN2070-ZA14, EPA USA, 1-11(2011)
2.U.S.Environmental Protection Agency: Methylene Diisocyanate & Related Compounds Action Plan. RIN 2070-ZA15, EPA USA, 1-15(2011)
3.Brenner,K.S., Dharmarajan,V., and Maddison,P.: Sampling and analysis. p363~371, “MDI & TDI Safety,Health and The Environment”. Edited by Allport,D.C., David S Gilbert,S.D., and Outterside,S.M., WILEY, NJ USA, (2003)
4.産業衛生学会:許容濃度などの勧告, 産衛誌, 60, 116-148(2018)
5.辻真弓:化学物質特異的IgGのアレルギー診断と暴露モニタリングへの有用性に関する調査, 労災疾病臨床研究事業費補助金総括研報告書, 産業医科大報告書・平成26年度~28年度,1-4(2015-4)
6.福富友馬:イソシアネート類(TDI,MDI,HDI)による喘息, p142-144. [職業アレルギー」,中村晋,荒木俊一,宇佐神篤編集, 永井書房,東京(2011)
7.厚労省:アクリルアミド, 職場の安全サイト,厚労省,
http://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/0001.html, p1- 6(2009)
8.香川弘明:「化学物質過敏症に関する情報収集、解析調査」.公害等調整委員会,
http://www.soumu.go.jp/main_content/000142629.pdf , p1-141(2008)
Table.1 The comparison of each compound with Threshold Limit Value by ACGIH.
Table.2 Definitions of chemical hypersensitivity and recent consultation symptoms.
Fig.1 SPM Flex Single Point Monitor Gas Detector (Honeywell Analytics, Inc.) connects to a glass tube containing sample piece.
Fig.2 The number of the respondents for the questionnaire.
Fig.3 The occasion for their symptoms. 両側
Fig.4 Their symptoms. 両側
Fig.5 The environmental isocyanates concentration around a residence, in 2018 Sept. 22. 両側
Fig.6 The environmental isocyanates concentration in the Tsukuba city. 両側
Fig.7 Isocyanate release from materials while heating in a glass vessel for measurement.
(a)Isocyanate from a handicrafts plastic tape for basket, at increasing temperature within 20 min.
(b)Isocyanate remained on the towel in a house from the new construction of next door neighbor. 片側
Fig.8 The micro-graph of fragrance particles in softening agents in various conditions.
(a) The fragrance microcapsule which attached to the washing thing which I dried with a softening agent.
(b) It is torn during a microcapsule, the observation that came flying from neighborhood, and fragrance flows out.
(c) The microcapsule which I deteriorated in residential area environment, and came flying.
(d) The fragrance microcapsule which attached by hospital coming and going from environment.
(e) Recent softening agent fragrance fines, the pouch of the super fines which impregnated fragrance and super fines.
Fig.9 Annual changes in resents 50 years.
(a) number of the compound kinds and quantity of the materials.
(b) healthy malfunctions. 両側
Fig.10 Antibody titers of IgG allergy for synthetic resin related compounds in the public. 片側
Table.1 The comparison of each compound with Threshold Limit Value by ACGIH.
片側
Table.2 Definitions of chemical hypersensitivity and recent consultation symptoms.
片側
片側
Fig.1 SPM Flex Single Point Monitor Gas Detector (Honeywell Analytics, Inc.) connects to a glass tube containing sample piece.
片側
Fig.2 The number of the respondents for the questionnaire.
Fig.3 The occasion for their symptoms. 両側
Fig.4 Their symptoms. 両側
Fig.5 The environmental isocyanates concentration around a residence, in 2018 Sept. 22 両側
Fig.6 The environmental isocyanates concentration in the Tsukuba city. 両側
片側
Fig.7 Isocyanate release from materials while heating in a glass vessel for measurement.
(a)Isocyanate from a handicrafts plastic tape for basket, at increasing temperature within 20 min.
(b)Isocyanate remained on the towel in a house from the new construction of next door neighbor. 片側
(a)
(b)
(c)
(d1)
(d2)
(e)
Fig.8 The micro-graph of fragrance particles in softening agents in various conditions.
(a) The fragrance microcapsule which attached to the washing thing which I dried with a softening agent.
(b) It is torn during a microcapsule, the observation that came flying from neighborhood, and fragrance flows out.
(c) The microcapsule which I deteriorated in residential area environment, and came flying.
(d) The fragrance microcapsule which attached by hospital coming and going from environment.
(e) Recent softening agent fragrance fines, the pouch of the super fines which impregnated fragrance and super fines.
Fig.9 Annual changes in resents 50 years.
(a) number of the compound kinds and quantity of the materials.
(b) healthy malfunctions. 両側
Fig.10 Antibody titers of IgG allergy for synthetic resin related compounds in the public. 片側